多くの本やテレビなどで紹介されている「ケトン体ダイエット」
炭水化物を減らして痩せると書いてあることも多くありますが「炭水化物ダイエット」とは全く異なります。
最近、耳にはするけれど「ケトン体」について詳しく理解している人も少ないのが正直なところです。
そこで、今回は、ケトン体ダイエットの原理とやり方についてご紹介します。
目次
「ケトン体」は糖分の代わりとして使われ始めるエネルギー
ケトン体とは脂肪を燃焼したときに生まれる燃えカス(副産物)のことです。
しかし「ケトン体は」ただの燃えカスではありません。
なんとこの「ケトン体」は糖分の代わりとして使われ始めるのです。
通常は脳へのエネルギーとして糖分(炭水化物)が使われます。
しかし、糖分が身体からなくなり利用できなくなったとき脂肪を燃焼し始めます。
その脂肪を燃焼したとき生まれるのが「ケトン体」です!
このケトン体を作る回路が上手く回り始めると
脂肪が効率よく燃えて、さらにケトン体が増えます。
※このケトン体が増えた状態を「ケトーシス」と言います。
つまり体内の発電機能を使って脂肪を燃やしながらエネルギーを生み出し利用できる一石二鳥の回路ということです。
この原理を使ったのがケトン体ダイエットです。
ケトン体ダイエットの原理
ケトン体を増やす回路を起動させダイエットに利用する。
ケトン体ダイエットの原理を説明します。
主に3つのエネルギー利用方法があります。
1取り入れた食べ物を利用
食べ物から取り入れた炭水化物をブドウ糖に変換しエネルギーとして使います。
このときに余ったエネルギーは脂肪として体内に蓄積します。
2脂肪や筋肉を分解し利用
取り入れるエネルギーが少ない場合や取り入れていない時は
多すぎたときに蓄えておいた脂肪や筋肉をもう一度「ブドウ糖」に変換しエネルギーとして使います。
普段寝ているときなどにもこのシステムは使われています。
3脂肪を燃焼したときに生まれる「ケトン体」利用
- 体内に食べ物が入ってこない
- 体内にある脂肪や筋肉を燃やすだけでは追いつかない
このような状態になったときに活躍するのが第三のエネルギーはこの「ケトン体」です。
これは体内にある自家発電機のようなもので通常は利用できません。
緊急時に生成されるエネルギーなので普段は1と2のエネルギーの利用方法で事足りるからです。
そこでこの機能をダイエットに利用するには3のエネルギー回路を生み出す習慣を作る必要があります。
この回路を起動させ「糖分」と「脂肪」をエネルギーとして使えるようにするのが「ケトン体ダイエット」です。
ケトン体を上手く使えば短期間に楽に痩せられる
回路が体にできると脂肪を燃焼しそこから出たケトン体をエネルギーとして利用できるようになるので、体の余分な脂肪を減らすことが楽にできます。
ケトン体を増やす方法は2つあります。
- ケトン体ダイエット(ケトン体を生み出しやすいよう炭水化物を少量にした生活を2週間程度行い第三のエネルギー回路を起動)。
- ファスティング(断食)を行う。(必要な栄養素を含んだドリンクのみを3日程度とり第三のエネルギー回路を起動)
です。
今回は2つ方法をご紹介します。
ケトン体ダイエットのやりかた
ケトン体ダイエットでは
- 2週間炭水化物を減らした生活を行う
- 徐々に炭水化物を増やす
の2段階を行うことで体重を落とすことができます。
一段階 炭水化物を減らした生活を行う
ケトン体ダイエットはまず、2週間ほど炭水化物を減らすことから始まります。
どのくらい減らすのかというと
1日の摂取カロリーの炭水化物の量を5%に減らします。
例
1日にカロリーを2000kcal摂取している人なら炭水化物の量は100kcal(25g)以内
1日にカロリーを1600kcal摂取している人なら炭水化物の量は80kcal(20g)以内
この状態を続けることでケトン体がどんどん増えていきます。
この期間だけでも炭水化物を多く取らないので日々ケトン体が増えるので、2~3kg程度減ります。
具体的な食事は後ほどご紹介します。
二段階 徐々に炭水化物を増やす
続いて第二段階では
週ごとに炭水化物を1%ずつ増やしていきます。
徐々に増やしながら、どのくらいが適正量なのかためすことができます。
この時期には「取り入れた炭水化物」と「ケトン体」の両方をエネルギーとして使える体になっているので炭水化物を食べすぎなければ体重が減り続けます。
適正体重になった所で炭水化物を少量増やしキープします。
これでダイエット出来ます。
燃やし続ける身体にどのくらいエネルギーを取り入れるかを決めることができます。
ケトン体ダイエット成功のためのポイント
そこで失敗せず確実に進めていくための方法を紹介します。
- ケトン体を増やす食事と油
- ケトン体を増やすための食事のタイミング
- ケトン体を増やすときに注意点
このポイントを押さえていれば失敗しないと思います。
ケトン体を増やす食事と油
ケトン体ダイエット中の炭水化物5%の食事はどのように取ればいいのかをご紹介します。
炭水化物の多いもの
ご飯・お菓子・果物・芋・ジュース・穀物
これらのものはすくなめにしましょう。
全く食べないのは睡眠やホルモンバランスに影響を与えますので「少なめにでも必ず取る」ことを意識しましょう。
主に肉や野菜を多くといることになります。
また、ケトン体が増えているときには、体外へ水分を出そうとする力が働くので水分補給はしっかり行いましょう。
水分の目安としては1日2Lです。一気に飲むのではなくコップいっぱい200ml程度をこまめに飲みましょう。
またケトン体を増やしているときには、脂肪を燃やしているのですが、
最初のうちは上手く燃やすことに体がなれていないので体外から積極的に良質な油を取ることがオススメです。
注意ただの油では意味がありません。
積極的摂取するといい油
・ココナッツオイル
・MCTオイル
・グラスフェッドバター
などは取って大丈夫です。
ココナッツオイルやMCTオイルは一気に取るとお腹がゆるくなってしまうことがあるので少量(1滴程度)から始めましょう。
※最大でも大さじ2杯程度まで
積極的に取り入れるものと炭水化物を少なくすることを意識して入ればケトン体が着実に増えてくれます。
ケトン体を増やすための食事のタイミング
ケトン体を効率的に増やすには食事を取るタイミングも大切です。
肉や野菜を積極的に取るのは良いのですが、食べる時間をできるだけまとめて、食事を抜いている時間を増やすのが効果的です。
また、炭水化物をとるタイミングは夜が良いでしょう。
ケトン体を増やすときに注意点
ケトン体を増やすときの注意点は3つあります。
ケトン体ダイエットをやってはいけない人
子供や妊娠中の人、持病のある方は行っては行けないということです。
子供は成長の妨げ、妊娠中の人はホルモンバランスの偏り、持病のある人は薬などの作用の問題があるからです。
このような人は絶対に行わないようにしてください。
ケトン体ダイエット中の匂い
ケトン体は主に酸性です。
その為、ケトン体ダイエット中には血液が酸性になります。
つまり酸っぱ甘い匂いが出ることがあります。
このような匂いは決して不快なわけではないですが、気になる人もいるでしょう。
このような匂いを減らす方法は「水分補給」と「軽い運動」です。
血液中のケトン体の濃度が濃くなっていることが原因なので
水分を取り、運動をし汗を書き代謝を良くすることで防ぐことができます。
炭水化物を抜くことに抵抗がある人へ
炭水化物を抜くことに抵抗がある人もいると思います。
通常の生活では、お米や芋、果物などにも多くの炭水化物が含まれています。
それらを一切食べないなんて無理!
と思われる方も多いと思いますが。
完全に食べないわけではありません。
2週間の間炭水化物の摂取を減らし
ケトン体を作る回路が体に出来たら徐々に炭水化物を戻していく方法です。
その2週間を肉や野菜で生活し、その後は少量の炭水化物から始め、脂肪と炭水化物の両方をエネルギーとして生活することが出来ます。
「ケトン体ダイエット」は最低でも2週間炭水化物の少ない期間を続けるので長い!と思われる方もいると思います。
そのような人にはもっと短期で効果を出したいという人はファスティングをおすすめします。
ファスティング(断食)でケトン体を増やす
ファスティングとは食事を抜いて、適切な栄養素を含んだドリンクに置き換える方法です。
ファスティング(断食)は効率的に「ケトン体」を増やす方法でもあります。
ケトン体を出すには炭水化物を極力取らない方法が重要ですが、それと同時に肉や野菜で栄養を補う必要があります。
「せっかく炭水化物を抜くのだから、肉や野菜も減らせばもっと痩せるのでは?」
と思われる方もいるかもしれませんがこれは間違いです。
炭水化物を取ることで通常取り入れているその他の栄養素(ビタミンやミネラル)も減らすことになってしまう。
さらに炭水化物の次にエネルギーになりやすい筋肉や細胞を分解し始めてしまうからです。
一時的に体重は落ちたといしても筋肉等をエネルギーとして利用してしまっては代謝が悪くなり結果として、痩せにくい体になってしまいます。
もちろんドリンクはなくても、同じ栄養素を野菜や果物から取り入れることはで来ますが。かなりの量を取らなくてはならないので現実的には難しいと言ってもいいでしょう。
でも、肉や野菜を中心にした生活にしていたら結構食費がかさみますよね!
そこで、筋肉や細胞の回復などに必要な最低限のエネルギーを取り入れ、ケトン体を増やす方法があります。
それは「酵素ドリンク」を使ったファスティングです。
野菜や果物を凝縮したドリンクなのでビタミンやミネラルを過不足なく取り入れる事ができます。
これを食事と置き換えれば、ケトン体回路を短期で作ることができます。
この方法なら、体の筋肉や細胞を維持しながら脂肪を燃料とし活動することが出来るのです。
ケトン体を上手く増やして痩せやすい体になろう
ケトン体の原理や上手く増やす方法をご紹介しました。
ケトン体を増やすということには変わりなのですが様々なアプローと方法があります。
ダイエットとは適正体重をキープすることなので、減らす方法、増やす方法を正しく理解し健康になり
充実した人生を送ってください!